食料品の消費税率が1%になったらどうなるの? 予想される問題をわかりやすく解説。

 お役立ちコラム

和8年8月8日

食料品の消費税率8%を、来年の4月1日より1%に下げる予定です。

消費税率が1%に下がるとどのような問題が起きるのでしょうか?

また1%は2年間の限定です。8%にもどる時にはどのような問題が起きるのでしょうか?


❙ 食料品の価格は7%まで下がらない

食料品スーパーや小売店は仕入値、包装材料や諸経費の価格高騰に悲鳴を上げています。

消費税率が7%下がったとしても、商品の価格をそのまま下げることはできないでしょう。

また大手食品メーカーも原材料の高騰を理由に、商品価格を下げることはあまり期待できません。


❙ 外食とテイクアウトとの価格差拡大

外食すれば消費税10%。一方、テイクアウトすれば1%。

レストランなどの外食産業とテイクアウト事業者との税率格差は大きく拡大します。

外食産業は大きな打撃を受けることになるでしょう。


❙ 高額所得者世帯ほど減税幅が大きい

食料品の消費税率が1%に下がると、高額所得者世帯のほうがより大きな恩恵を受けます。

食料品への支出額を総額でみますと、高額所得者世帯の方が大きいからです。

物価上昇対策として導入される食料品の消費税率引き下げですが、皮肉にも高額所得者世帯により大きなメリットをもたらします。


❙ 食料品スーパーや小売店で消費税の還付

食料品スーパーや小売店が納める消費税は基本的に次のように計算します。

売上に係る消費税(1%)-(仕入に係る消費税(1%)+諸経費かかる消費税(10%))

そうしますと、売上消費税<仕入消費税+諸経費消費税となり、支払った消費税のほうが大きくなるため、消費税の還付を受けることになります。

消費税の還付を受けること自体は良いのですが、税務処理が複雑になるとともに、税金の還付を受けるまでの期間、資金繰りが厳しくなると予想されます。


❙ 税率を8%に戻すときどのような問題が?

食料品の消費税率1%は2年間限定の措置なので、令和11年4月に税率を8%に戻すときには大きな問題が起きます。

具体的には税率が戻る前に、食料品の強烈な駆け込み需要と買いだめが起きるでしょう。

またその反動で、4月以降は一転して消費が冷え込み、食品スーパーや小売店の経営が悪化し、食品メーカーの業績が下向きます。

そして消費者は強い物価高騰感に襲われるでしょう。


❙ まとめ

国民生活を考えると、下げた消費税率はなかなかもとに戻せないのではないでしょうか?

食料品の消費税率を1%に下げると、年間で4.2兆円から4.3丁円ほどの税収が減少すると試算されています。

もし税率をもとに戻せなければ、国家財政の著しい悪化を招くことも予測されていますが、そこまでの将来を検討しているようにはみえません。


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